COVID-19の影響による図書館の動向調査(2021/08/25)について

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【緊急事態宣言対象地域が拡大し、休館する図書館は13館から264館に再び増加】

saveMLAKでは、COVID-19の影響による図書館の動向を迅速に把握するため、全国規模の網羅的な調査を実施しています。2021年8月20日(金)から8月24日(火)にかけて実施した第22回目の調査結果を発表します。今回は7月末時点で東京都等の緊急事態宣言期間が8月22日までとされていたことからこの時期に調査を行いました。 7月に実施した第21回調査以後、緊急事態宣言は13都府県に、まん延防止等重点措置は16県に拡大しました。この状況を受け、休館や開館時間の短縮等の利用制限を行う図書館が増えてきました。緊急事態宣言の地域やまん延防止等重点措置の対象地域からの来館自粛を要請する図書館が増えました。 また、7月から8月にかけては豪雨による水害も多発しました。 COVID-19の影響で休館している図書館は前回の13館から264館に増加しました。

調査の概要[編集]

調査日時
2021年8月20日(金)10時から8月24日(火)21時 約107時間
調査方法
ウェブサイトの公開情報を集約(目視)
調査対象   全国の公共図書館・公民館図書室等、1737館(前回1737館)
調査主体   saveMLAK COVID-19libdataチーム 調査参加者15人(有志)
  • 全国地方公共団体コード(令和元年5月1日現在)を使用しました
  • 図書館法に基づく図書館以外に、公民館図書室についても調査対象としました(図書館と表記した場合も図書室が含まれます)
  • 調査中にも随時新しい発表があるため、情報は確認時点のものです
  • この調査では便宜上、図書館の数を設置主体の自治体(基礎自治体と都道府県)ごとに1としています
  • 休館は、開架エリアへの利用者の進入を許可しているかどうかを基準としました
  • 休館スケジュールが中央館・本館、分館などによって異なる場合は、中央館・本館のスケジュールを優先しました
  • 多数の感染が確認されていない地域でウェブサイトに情報の記載がない場合は、通常開館と推定しました
  • 移転やシステム更新等、あらかじめ予定されていた休館については、開館として扱いました
  • 調査の根拠となった図書館や自治体のウェブページのうち、可能なものはInternet ArchiveとArchive todayに保存し、調査時点のページを閲覧可能にしています
  • 社会情勢の変化を踏まえ、継続的に調査します(今後の活動はsaveMLAKのウェブサイトに掲載)
  • 調査データはプレスリリースの末尾にCC0で公開していますので、詳しく分析されたい方はデータを参照してください

開館状況[編集]

  • COVID-19の影響により休館している図書館は264館でした。
  • 災害等で休館している図書館は5館でした。
  • 入館記録を取っている図書館は281館となりました。
休館率全国地図(2021年08月24日時点)
都道府県コード 都道府県 合計 入館記録 COVID休館 災害休館 休館合計 休館率
1 北海道 180 30 5 0 5 2.78%
2 青森県 39 3 0 0 0 0.00%
3 岩手県 34 8 4 0 4 11.76%
4 宮城県 36 1 0 0 0 0.00%
5 秋田県 26 4 0 0 0 0.00%
6 山形県 36 12 1 0 1 2.78%
7 福島県 58 4 0 4 4 6.90%
8 茨城県 45 10 42 0 42 93.33%
9 栃木県 26 5 9 0 9 34.62%
10 群馬県 36 7 4 0 4 11.11%
11 埼玉県 64 14 6 0 6 9.38%
12 千葉県 55 28 4 0 4 7.27%
13 東京都 61 9 2 0 2 3.28%
14 神奈川県 34 2 2 0 2 5.88%
15 新潟県 31 5 0 0 0 0.00%
16 富山県 16 1 12 0 12 75.00%
17 石川県 20 4 1 0 1 5.00%
18 福井県 18 4 2 0 2 11.11%
19 山梨県 25 10 22 0 22 88.00%
20 長野県 72 14 5 1 6 8.33%
21 岐阜県 43 7 13 0 13 30.23%
22 静岡県 36 4 1 0 1 2.78%
23 愛知県 55 12 0 0 0 0.00%
24 三重県 29 5 1 0 1 3.45%
25 滋賀県 20 1 0 0 0 0.00%
26 京都府 27 5 4 0 4 14.81%
27 大阪府 44 10 0 0 0 0.00%
28 兵庫県 42 10 0 0 0 0.00%
29 奈良県 33 4 1 0 1 3.03%
30 和歌山県 30 4 0 0 0 0.00%
31 鳥取県 20 1 0 0 0 0.00%
32 島根県 19 1 1 0 1 5.26%
33 岡山県 27 4 1 0 1 3.70%
34 広島県 24 0 7 0 7 29.17%
35 山口県 19 1 0 0 0 0.00%
36 徳島県 22 2 0 0 0 0.00%
37 香川県 18 1 2 0 2 11.11%
38 愛媛県 21 4 4 0 4 19.05%
39 高知県 30 1 2 0 2 6.67%
40 福岡県 60 0 48 0 48 80.00%
41 佐賀県 21 0 3 0 3 14.29%
42 長崎県 22 3 2 0 2 9.09%
43 熊本県 41 13 4 0 4 9.76%
44 大分県 19 6 0 0 0 0.00%
45 宮崎県 27 4 5 0 5 18.52%
46 鹿児島県 44 3 19 0 19 43.18%
47 沖縄県 32 0 25 0 25 78.13%
合計 1737 281 264 5 269 15.49%

前回調査からの動き[編集]

  • 2021年7月1日(木)から、西日本から東北地方の広い範囲で大雨の影響による 地すべりや川の氾濫が発生しました[1]
  • 2021年8月14日(土)から西日本から東海地方に大雨が降り、 地すべりや川の氾濫が発生しました[2]。 
    • 西宮市立図書館(兵庫県)では、前線による大雨の影響により、風水害・土砂災害等が発生するおそれがあることから、2021年8月14日(土)より19日(木)まで臨時休館していました。現在は、開館していますが、この影響により貸出期限の延長等の対応を行いました。
    • また、西宮市では、「台風・地震等の災害に発生時の図書館の運営について」として、風水害(台風、大雨・土砂災害)、洪水の場合と地震、津波の場合に分けて臨時休館などの基準を表で示しています。
    • 出雲市立海辺の多伎図書館(島根県)では、2021年8月19日(金)より、国道9号路面変状による水道管の破損のため、断水しており、図書館内のトイレや水道が利用できない状況でした。図書館そのものは問題がないが、長期滞在をご遠慮いただくようお知らせが出ていました。8月22日(日)に復旧しています。
    • 美祢市立秋芳図書館(山口県)では、2021年8月14日(土)より8月20日(金)まで、大雨による被害のため、臨時休館していました。8月21日(土)より利用を再開しています。
  • 前回調査時点で、緊急事態宣言の対象だった沖縄県(2021年5月23日(日)から)・東京都(7月12日(月)から)は継続しており、まん延防止等重点措置の対象だった埼玉県・千葉県・神奈川県(4月20日(火)から)、大阪府(6月21日(月)から)は、8月2日(月)から緊急事態宣言の対象となりました。また、京都府・兵庫県・福岡県は8月2日(月)から、茨城県・栃木県・群馬県・静岡県は8月9日(月)から、まん延防止等重点措置の対象となりましたが、この7府県は8月20日(金)から緊急事態宣言の対象となりました。計13都府県が対象の緊急事態宣言の期間は9月12日(日)までとなっています。
  • このほか、北海道・石川県は2021年8月2日(月)から、福島県・愛知県・滋賀県・熊本県は8月8日(日)から、宮城県・富山県・山梨県・岐阜県・三重県・岡山県・広島県・香川県・愛媛県・鹿児島県は8月20日(金)から、それぞれ、まん延防止等重点措置の対象になっています(計16県)。期間はいずれも9月12日(日)までです。[3]
  • なおこのあと、まん延防止等重点措置の対象となっている8道県(北海道・愛知県・滋賀県・宮城県・岐阜県・三重県・岡山県・広島県)は2021年8月27日(金)から緊急事態宣言の、高知県・佐賀県・長崎県・宮崎県の4県はまん延防止等重点措置の対象となることが、8月25日に発表されました。
  • 国立大学図書館公立大学図書館の動向調査は毎週実施されています。

各図書館の状況・取り組み[編集]

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域では、休館と並行して非来館サービスの実施が見られました。

感染症対策[編集]

  • 八戸市立図書館(青森県)では、2021年10月10日(日)に「本と雑誌のリサイクルフェア」開催予定です。感染症対策として整理券を先着順で配布し実施します。
  • おいらせ町立図書館(青森県)では、2021年8月29日(日)図書館まつりを開催します。今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、規模を縮小して行います。
  • 八王子市中央図書館(東京都)では、2021年8月1日(日)付けのお知らせで、市内の企業の協力により二酸化炭素濃度などの空気環境の測定ができる環境モニタを設置しました、と告知しています。その様子はホームページからQRコードを読み取り確認することができます。
  • 大阪市立図書館(大阪府)では、2021年8月2日(月)からの緊急事態宣言を受けて、時間短縮開館のほか、「館内では、ワクチン接種の有無にかかわらず、常時マスクを着用してください」等の呼びかけを行なっています。
  • 泉大津市(大阪府)では、2021年9月1日(水)に新図書館「シープラ」が開館することに伴い、8月28日(土)から30日(月)までの10時から17時の間、新図書館カードをお持ちの方を対象とした事前見学会を開催します。本見学会の開催は、9月1日の開館以降の混雑回避に向けた、新型コロナウィルス感染拡大防止の取組の一つとして実施するものです。
  • 泉佐野市立図書館(大阪府)では、泉佐野市立図書館では、新型コロナウイルス感染症の影響で増える「おうち時間」を有意義に過ごしていただけるように、2021年8月11日(水)より当面の間「巣ごもり応援キャンペーン」として貸出冊数上限変更・貸出期間を延長しています(公民館図書室含む)。
  • 上郡町立図書館(兵庫県)では、2021年8月20日(金)から 9月12日(日)まで緊急事態宣言に伴う、入館人数制限の要請を受けて、来館時には事前に来館予約の電話をお願いしています。あわせて、予約なしで来館された場合は、入館をお待ちいただいたり、お断りすることがあります。と呼びかけています。

予約受取・郵送サービス[編集]

  • 神栖市立図書館(茨城県)では、緊急事態宣言を受けた臨時休館に伴い、2021年8月20日(金)〜8月31日(火)まで「自宅お届けサービス」を実施します。これは、夏休み期間に限り,子どもたちがいつもと変わらず絵本などに親しみ、楽しい時間が過ごせるよう、予約資料を自宅にお届けするサービスです。費用は市の負担のため、無料で利用することができます。
  • 中城村護佐丸歴史資料図書館(沖縄県)では、緊急事態宣言を受け臨時休館中ですが、2021年8月15日(日)まで期間限定で夏休みの課題(読書感想文・感想画、自由研究)やレポート作成のための本の郵送貸出を実施しました。また、9月に予定されていた蔵書点検を2021年8月16日(月)から8月30日(月)までに前倒して実施予定です。

図書館・公民館がワクチン接種会場になった影響[編集]

図書館や公民館の建物がワクチンの接種会場となった関係で、開館時間を縮小したり、休館する事例が見られました。

  • 庄内町立図書館(山形県)では、分館の公民館が予防接種会場になるため休館することになりました。
  • 山梨県立図書館は休館中ですが、図書館の建物で山梨県の大規模接種会場が開設されることになりました。

サービスの開始[編集]

  • 板橋区立図書館(東京都)では、2021年7月21日(水)から小中学生に配布されたChromeBook接続用のフリーWiFiを提供しています。
  • 葛飾区立図書館(東京都)では、2021年9月よりあわせて公衆無線LANサービスを整備します。また、中学生以上のオンライン利用登録も開始します。
  • 川本町かわもと図書館(島根県)では、2021年8月より図書館利用者の方向けのスマートフォンアプリの利用を開始しました。利用者番号を登録することで図書館利用者カードの代わりとしても使え、蔵書検索や予約などを行うことができます。
  • うきは市立図書館(福岡県)では2020年12月よりpaypayの決済を導入しました。図書館利用カードの再発行手数料や施設の使用料の支払いに使用できるということです。
  • 大分市民図書館(大分県)では、中学生や高校生などが手書きのメッセージカードで話題を発信する掲示板「アナログツイート掲示板」で手書きのやり取りを楽しみませんかと呼びかけています。
  • 阿蘇市立図書館(熊本県)では、2021年8月20日(金)から、スマートフォンを貸出カードのように使えるサービスを開始しました。阿蘇市立図書館ホームページにアクセスしてログインすると貸出カードを表示でき、スマートフォンを貸出カードのように使えるようになりました。

オンラインイベント[編集]

  • 境港市民図書館(鳥取県)では、2021年9月6日(月)、農業者のために鳥取県立図書館主催の図書館活用ミニ講座を開催します。ルーラル電子図書館を使って、会場からの質問やお悩みにお答えします。講師は別会場からリモートで講義する予定です。同様の講座を八頭町立図書館でも実施します。

電子図書館[編集]

  • 矢板市立図書館(栃木県)では、2021年8月3日(火)から電子図書館を開始しました。
  • 宇和島市立図書館(愛媛県)では、宇和島市電子図書館を2021年7月15日(木)から開始しました。開館時コンテンツ数は約860点とのことです。 
  • 西条市立図書館(愛媛県)では、西条市電子図書館を2021年6月16日(水)から開始しました。開館時コンテンツ数は約1700点とのことです。
  • 玉名市図書館(熊本県)では、2021年7月1日(木)より、玉名圏域定住自立圏1市3町(玉名市・玉東町・南関町・和水町)で共同運営するたまな圏域電子図書館を導入しました。

Webコンテンツ[編集]

  • 岐阜県立図書館は2021年8月20日(金)に案内や掲示に利用できる「素材集」のページを公開しました。COVID-19関連の素材もあります。
  • 箕面市立図書館(大阪府)では「おうち時間を楽しむためのウェブサイト」を2021年8月3日(火)に更新しました。

情報発信[編集]

  • 十和田市民図書館(青森県)では、市の花火大会中止のお知らせをトップページに掲載しています。
  • 岐阜県図書館は2021年8月22日(日)現在の「岐阜県内公共図書館開館状況」をPDF公開しています。
  • 岸和田市立図書館(大阪府)では、2021年8月6日(金)に公開講演会「新型コロナウイルス変異株とワクチン接種の有効性」を開催し、新着情報としてお知らせしています。

次回調査予定[編集]

次回の調査は9月中の予定です。 専門図書館調査を、2021年9月23日(祝・木)から9月25日(土)に実施する予定です。

調査データの公開[編集]

注釈[編集]