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12 バイト追加 、 2020年5月4日 (月) 10:34
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# ただし、文化機関のサービスの提供者・利用者のいずれもこの状態に悩みや困りがないわけではありません。たとえば図書館を例に考えれば、現実的に次のような課題がすでに出ています。
 
# ただし、文化機関のサービスの提供者・利用者のいずれもこの状態に悩みや困りがないわけではありません。たとえば図書館を例に考えれば、現実的に次のような課題がすでに出ています。
 
## 資料のデジタル化が進んでいない人文・社会科学系の分野で調査・研究が進められません(研究活動の停滞)。学術研究が進展しないということは、コロナ対策の観点からも非常に重大な損失です(科学政策への影響)。
 
## 資料のデジタル化が進んでいない人文・社会科学系の分野で調査・研究が進められません(研究活動の停滞)。学術研究が進展しないということは、コロナ対策の観点からも非常に重大な損失です(科学政策への影響)。
## 大学図書館の資料利用が前提となっている大学教育の質にも大きく影響します。大学進学率が50%を超える現代において現状は将来に対して深刻な問題を生み出します。また、小中高段階の学校の休校・閉鎖に伴い、学校図書館が利用できなくなることは児童・生徒のまなびに直接的な影響を及ぼしています(将来世代の人生への影響)。
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## 大学図書館の資料利用が前提となっている大学教育の質にも大きく影響します。大学進学率が50%を超える現代において現状は将来に対してすでに深刻な問題を生み出しています。また小中高段階の学校の休校・閉鎖に伴い、学校図書館が利用できなくなることは児童・生徒のまなびに直接的な影響を及ぼしています(将来世代の人生への影響)。
 
## 知識・情報にアクセスできる公共図書館が使えないことは、市民生活(特に乳幼児や小中学生・高校生を含む)においても弊害があります。特に経済情勢が厳しくなるなか無料で利用できる公共図書館の役割は大きなものです(市民の知的インフラの欠如)。
 
## 知識・情報にアクセスできる公共図書館が使えないことは、市民生活(特に乳幼児や小中学生・高校生を含む)においても弊害があります。特に経済情勢が厳しくなるなか無料で利用できる公共図書館の役割は大きなものです(市民の知的インフラの欠如)。
 
# このような考えから、コロナ感染拡大に歯止めがかかってくる段階においては、これらの文化機関の再開を図る必要があると考えます。そして、そのための準備は現段階から進める必要があるでしょう。もちろん、決して文化機関を優先的・特権的に位置づけるわけではありません。いかなる形の分断も望ましいことではなく、再開の段取りは公衆衛生の観点を第一義にして総合的に判断することです。
 
# このような考えから、コロナ感染拡大に歯止めがかかってくる段階においては、これらの文化機関の再開を図る必要があると考えます。そして、そのための準備は現段階から進める必要があるでしょう。もちろん、決して文化機関を優先的・特権的に位置づけるわけではありません。いかなる形の分断も望ましいことではなく、再開の段取りは公衆衛生の観点を第一義にして総合的に判断することです。

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