COVID-19の影響による図書館の動向調査(2022/12/13)について

提供:saveMLAK
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【「第8波」の最中でも、COVID-19を理由とする休館0】
saveMLAKでは、COVID-19の影響による図書館の動向を迅速に把握するため、全国規模の網羅的な調査を実施しています。
2022年12月03日(土)から12月13日(火)にかけて実施した第34回目の調査結果を発表します。
調査時点でまん延防止等重点措置や緊急事態宣言の対象となっている都道府県はありません[1]
COVID-19を理由とする休館は0館でした。入館記録の実施館は176館から149館に減少しました。
今回は付帯調査として、各図書館で運用しているSNSの運用ポリシー(運用方針)を併せて確認しました。Web サイトやSNSアカウント上で運用ポリシーが発見されたのは143館でした。

調査の概要

調査日時
2022年12月03日(土)20時から12月13日(火)22時まで 約242時間
調査方法
ウェブサイトの公開情報を集約(目視)
調査対象   全国の公共図書館・公民館図書室等、1739館(前回1738館)
調査主体   saveMLAK COVID-19libdataチーム 調査参加者9人(有志)
  • 全国地方公共団体コード(令和元年5月1日現在)を使用しました
  • 図書館法に基づく図書館以外に、公民館図書室についても調査対象としました(図書館と表記した場合も図書室が含まれます)
  • 調査中にも随時新しい発表があるため、情報は確認時点のものです
  • この調査では便宜上、図書館の数を設置主体の自治体(基礎自治体と都道府県)ごとに1としています
  • 休館は、開架エリアへの利用者の進入を許可しているかどうかを基準としました
  • 休館スケジュールが中央館・本館、分館などによって異なる場合は、中央館・本館のスケジュールを優先しました
  • 多数の感染が確認されていない地域でウェブサイトに情報の記載がない場合は、通常開館と推定しました
  • 移転やシステム更新等、あらかじめ予定されていた休館については、開館として扱いました
  • 調査の根拠となった図書館や自治体のウェブページのうち、可能なものはInternet ArchiveとArchive todayに保存し、調査時点のページを閲覧可能にしています
  • 社会情勢の変化を踏まえ、継続的に調査します(今後の活動はsaveMLAKのウェブサイトに掲載)
  • 調査データはプレスリリースの末尾にCC0で公開していますので、詳しく分析されたい方はデータを参照してください

開館状況

  • COVID-19の影響により休館している図書館は0館でした。
  • 災害等で継続的に休館している図書館は2館でした。
  • 入館記録を取っている図書館は149館となり、前回の176館から減少しました。


休館率全国地図(2022年12月13日時点)
都道府県コード 都道府県 合計 入館記録 COVID休館 災害休館 休館合計 休館率
01 北海道 180 29 0 0 0 0.00%
02 青森県 39 5 0 0 0 0.00%
03 岩手県 34 6 0 0 0 0.00%
04 宮城県 36 4 0 0 0 0.00%
05 秋田県 26 0 0 0 0 0.00%
06 山形県 36 4 0 0 0 0.00%
07 福島県 58 2 0 2 2 3.45%
08 茨城県 45 9 0 0 0 0.00%
09 栃木県 26 2 0 0 0 0.00%
10 群馬県 36 3 0 0 0 0.00%
11 埼玉県 64 13 0 0 0 0.00%
12 千葉県 55 12 0 0 0 0.00%
13 東京都 61 5 0 0 0 0.00%
14 神奈川県 34 0 0 0 0 0.00%
15 新潟県 31 3 0 0 0 0.00%
16 富山県 16 0 0 0 0 0.00%
17 石川県 20 1 0 0 0 0.00%
18 福井県 18 1 0 0 0 0.00%
19 山梨県 25 2 0 0 0 0.00%
20 長野県 73 3 0 0 0 0.00%
21 岐阜県 43 2 0 0 0 0.00%
22 静岡県 36 0 0 0 0 0.00%
23 愛知県 55 2 0 0 0 0.00%
24 三重県 29 4 0 0 0 0.00%
25 滋賀県 20 0 0 0 0 0.00%
26 京都府 27 1 0 0 0 0.00%
27 大阪府 44 3 0 0 0 0.00%
28 兵庫県 42 3 0 0 0 0.00%
29 奈良県 33 6 0 0 0 0.00%
30 和歌山県 31 3 0 0 0 0.00%
31 鳥取県 20 1 0 0 0 0.00%
32 島根県 19 1 0 0 0 0.00%
33 岡山県 27 0 0 0 0 0.00%
34 広島県 24 0 0 0 0 0.00%
35 山口県 19 0 0 0 0 0.00%
36 徳島県 22 1 0 0 0 0.00%
37 香川県 18 0 0 0 0 0.00%
38 愛媛県 21 3 0 0 0 0.00%
39 高知県 30 1 0 0 0 0.00%
40 福岡県 60 5 0 0 0 0.00%
41 佐賀県 21 0 0 0 0 0.00%
42 長崎県 22 1 0 0 0 0.00%
43 熊本県 41 2 0 0 0 0.00%
44 大分県 19 2 0 0 0 0.00%
45 宮崎県 27 3 0 0 0 0.00%
46 鹿児島県 44 1 0 0 0 0.00%
47 沖縄県 32 0 0 0 0 0.00%
合計 1739 149 0 2 2 0.12%

付帯調査について

  • 2020年2月、WHOが新型コロナウィルス感染拡大とインフォデミックへの警戒を呼び掛けましたが、今日に至るまでファイクニュースや誤情報が流布しています。信頼のおける情報を提供することは、図書館の役割のひとつであり、図書館のWebサイトやSNSアカウントが規範に基づいて運用されていることで、市民の理解と安心が得られるのではないかと考え、現時点でのSNS運用ポリシー掲載の有無について調査しました。

前回調査からの動き

  • 日本図書館協会は、2022年12月1日(木)「図書館における新型コロナウィルス感染拡大予防ガイドライン」を更新しました。

各図書館の状況・取り組み

感染症対策

  • 下條村立図書館(長野県)では、2022年11月5日(土)に南信州圏域内の新型コロナウィルス感染警戒レベル5となったことを受けて、図書館利用は南信州圏域内にお住まいの方のみ1時間まで、学習スペースを使用されたい方は、カウンタ―にて申請するよう案内しています。
  • 愛知県図書館では、愛知県医療ひっ迫防止緊急アピール(12/8~1/15)期間中、貸出期限延長の回数制限をなくし、返却のみの場合は開館中も返却ポストを利用できるとしています。
  • 春日井市図書館(愛知県)では、ワクチン接種に伴い分館の図書室を臨時休室する日があると告知しています。
  • 宮崎市立図書館(宮崎県)は、県の「医療緊急警報」発令に伴い、利用制限を行っています。県の「医療緊急警報」発令に伴い、2022年12月9日(金)から当面の間(県の「医療緊急警報」終了まで)、貸出、返却、予約、利用者カード発行などの簡易な手続きに限定して開館としています。席数も減らしています。

非接触・非対面のサービス

  • 牛久市立図書館(茨城県)では、2022年11月1日(火)付けお知らせで、新型コロナウイルス感染防止対策として、館内の滞在をできる限り短時間にしていただくため、当面の間、電話での予約受付を継続して実施するとしています。


  • 甲賀市図書館(滋賀県)では、2022年12月1日(木)からレファレンスを受け付けるフォームを開設し、オンラインレファレンスサービスを始めました。
  • 松山市立図書館(愛媛県)では、2022年12月1日(木)図書館システムの更新に伴い、新しいサセルフ貸出機を導入するとともに、スマホで利用者カードのバーコードを表示できる「カードレス機能」が増えました。

Wi-Fi

情報発信

  • 逗子市立図書館(神奈川県)、2022年11月21日(月)付けで新型コロナウイルス関連情報『あまびえ通信』vol.16を発行しました。

SNS

  • 丹波篠山市立図書館(兵庫県)は2022年12月3日(土)付のお知らせでTwitter、Facebook、Instagramを始めましたとアカウントを案内しています。
  • 桶川市図書館(埼玉県)は2022年12月1日(木)付けで公式LINEアカウントを開設しました。

電子図書館・電子書籍サービス

  • 酒々井町立図書館(千葉県)では、2022年9月1日付けのお知らせで電子書籍サービスを開始したと案内しています。
  • 板橋区立図書館(東京都)は2022年11月1日(火)から電子図書館サービスを開始しました。
  • 町田市立図書館(東京都)では2022年10月18日(火)から電子書籍サービスが始まりました。
  • 鳥取市立図書館(鳥取県)2022年12月1日(木)から「鳥取市電子図書館」がスタートしました。

宅配

  • 日高町立門別図書館(北海道)は「おうち図書館」図書配送サービスという名称で宅配サービスを、2022年4月から実施していました。

感染症対策

  • 気仙沼市図書館(宮城県)では、唐桑分館、本吉図書館は、新型コロナウイルス感染症予防対策として、貸出期間を4週間に、図書の貸出冊数を20冊に変更しています。
  • 豊明市(愛知県)では、2022年10月3日(月)から「南部(前後駅前)公民館図書室の本を充実させたい!」という趣旨でふるさと納税のサイトを利用したクラウドファンディングを実施しています。コロナ禍だからこそ本に触れる機会を増やし、この状況を良い本に出合うきっかけにすることを目的としています。
  • 福井県立図書館では、10月1日から10月31日まで「福井県感染拡大注意報」が発令されていることに伴い、2022年10月17日(月)現在、「入館にあたって」ガイドラインに基づく感染症対策が実施されています。
  • 宮崎市立図書館(宮崎県)では、宮崎県の「医療警報」発令に伴い、2022年10月5日(水)から当面の間、利用制限をしています。

非接触・非対面のサービス

  • 伊勢原市立図書館(神奈川県)では、2022年9月1日(木)から、利用者カード発行(再発行)を電子申請サービスで受付開始しました。
  • 大口町立図書館(愛知県)では2022年9月27日(火)から図書館がリニューアルし、セルフ貸出などができるようになりました。


  • 松浦市立図書館(長崎県)では2022年10月1日(土)付で、WEBサービス開始のお知らせをしています。

郵送・宅配貸出

  • 川口市立図書館(埼玉県)では2022年10月1日(土)から宅配サービスを開始しました。
  • 小平市立図書館(東京都)では宅配サービスの対象者拡大する実証実験を開始しました。
  • 香芝市民図書館(奈良県)では「おうちde絵本配達便」の試行を始めました。満1歳未満のお子さんの子育てをされている方に図書館で選書した赤ちゃん絵本のセット(2冊)を先着50名に送料無料で届けるサービスです。

電子図書館・電子書籍サービス

  • 須賀川市立図書館(福島県)では2022年10月20日(木)から須賀川市電子図書館がスタートしました。
  • 東村山市立図書館(東京都)では、2022年9月30日(金)から電子書籍サービスを開始しました。
  • 武蔵村山市立図書館(東京都)では、2022年10月4日(火)から『むさしむらやま電子図書館』のサービスを開始しました。
  • 小田原市立図書館(神奈川県)では、2022年10月27日(木)から「小田原市電子図書館」サービスを開始しました。
  • 秦野市立図書館(神奈川県)では、2022年10月1日(土)から「秦野市電子図書館」サービスを開始しました。
  • 能美市立図書館(石川県)では、2022年10月27日(木)に「のみ電子図書館」がオープンします。
  • 豊田市立図書館(愛知県)は2022年10月1日(土)から電子図書館サービスを開始しました。
  • 江南市立図書館(愛知県)では2022年10月4日(火)から電子図書館サービスを開始しました。
  • いなべ市立図書館(三重県)では2022年10月4日(火)付けでいなべ市電子図書館が始まったとお知らせしています。
  • 熊取町立熊取図書館(大阪府)では、2022年10月14日(金)付けで熊取電子図書館がオープンしました。
  • 丹波市立図書館(兵庫県)では2022年10月20日(木)からたんば電子図書館がスタートしました。
  • 鹿屋市立図書館(鹿児島県)では、2022年10月1日(土)にかのや市電子図書館がオープンしました。Youtubeで「カンパチロウ」さんによる使い方解説もあります。この電子図書館サービスは学校図書館の貸出カードで利用可能で、青い鳥文庫(講談社)が制限なしで読むことができる[2]とのことです。

情報発信

SNS

  • 磐田市立図書館(静岡県)は2022年9月30日(金)付けで公式LINEアカウントを開設したとお知らせしています。
  • 御前崎市立図書館(静岡県)も御前崎市公式LINEで子どもと一緒に楽しめる本の情報発信をしています。

Wi-Fi

次回調査予定

次回の公共図書館調査は未定です。

調査データの公開