COVID-19の影響による図書館の動向調査(2023/04/21)について

提供:saveMLAK
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【COVID-19を理由とする休館は引き続き0、業種別ガイドラインは5月8以降廃止】
saveMLAKでは、COVID-19の影響による図書館の動向を迅速に把握するため、全国規模の網羅的な調査を実施しています。
2023年4月15日(土)から4月21日(金)にかけて実施した第36回目の調査結果を発表します。
調査時点でまん延防止等重点措置や緊急事態宣言の対象となっている都道府県はありません[1]
COVID-19を理由とする休館は0館でした。入館記録の実施館は112館から81館に減少しました。

調査の概要

調査日時
2023年4月15日(土)10時から4月21日(金)1時まで 約135時間
調査方法
ウェブサイトの公開情報を集約(目視)
調査対象   全国の公共図書館・公民館図書室等、1740館(前回1739館)
調査主体   saveMLAK COVID-19libdataチーム 調査参加者11人(有志)
  • 全国地方公共団体コード(令和元年5月1日現在)を使用しました
  • 図書館法に基づく図書館以外に、公民館図書室についても調査対象としました(図書館と表記した場合も図書室が含まれます)
  • 調査中にも随時新しい発表があるため、情報は確認時点のものです
  • この調査では便宜上、図書館の数を設置主体の自治体(基礎自治体と都道府県)ごとに1としています
  • 休館は、開架エリアへの利用者の進入を許可しているかどうかを基準としました
  • 休館スケジュールが中央館・本館、分館などによって異なる場合は、中央館・本館のスケジュールを優先しました
  • 多数の感染が確認されていない地域でウェブサイトに情報の記載がない場合は、通常開館と推定しました
  • 移転やシステム更新等、あらかじめ予定されていた休館については、開館として扱いました
  • 調査の根拠となった図書館や自治体のウェブページのうち、可能なものはInternet ArchiveとArchive todayに保存し、調査時点のページを閲覧可能にしています
  • 社会情勢の変化を踏まえ、継続的に調査します(今後の活動はsaveMLAKのウェブサイトに掲載)
  • 調査データはプレスリリースの末尾にCC0で公開していますので、詳しく分析されたい方はデータを参照してください

開館状況

  • COVID-19の影響により休館している図書館は0館でした。
  • 災害等で継続的に休館している図書館は1館でした。
  • 入館記録を取っている図書館は81館となり、前回の112館から減少しました。


休館率全国地図(2023年4月21日時点)
都道府県コード 都道府県 合計 入館記録 COVID休館 災害休館 休館合計 休館率
01 北海道 180 16 0 0 0 0.00%
02 青森県 39 3 0 0 0 0.00%
03 岩手県 34 2 0 0 0 0.00%
04 宮城県 36 3 0 0 0 0.00%
05 秋田県 26 0 0 0 0 0.00%
06 山形県 36 2 0 0 0 0.00%
07 福島県 58 2 0 1 1 1.72%
08 茨城県 45 5 0 0 0 0.00%
09 栃木県 26 0 0 0 0 0.00%
10 群馬県 36 0 0 0 0 0.00%
11 埼玉県 64 2 0 0 0 0.00%
12 千葉県 55 7 0 0 0 0.00%
13 東京都 61 0 0 0 0 0.00%
14 神奈川県 34 0 0 0 0 0.00%
15 新潟県 31 2 0 0 0 0.00%
16 富山県 16 0 0 0 0 0.00%
17 石川県 20 0 0 0 0 0.00%
18 福井県 18 0 0 0 0 0.00%
19 山梨県 25 0 0 0 0 0.00%
20 長野県 73 3 0 0 0 0.00%
21 岐阜県 43 2 0 0 0 0.00%
22 静岡県 36 0 0 0 0 0.00%
23 愛知県 55 2 0 0 0 0.00%
24 三重県 29 3 0 0 0 0.00%
25 滋賀県 20 0 0 0 0 0.00%
26 京都府 27 1 0 0 0 0.00%
27 大阪府 44 0 0 0 0 0.00%
28 兵庫県 42 0 0 0 0 0.00%
29 奈良県 33 7 0 0 0 0.00%
30 和歌山県 31 3 0 0 0 0.00%
31 鳥取県 20 0 0 0 0 0.00%
32 島根県 19 1 0 0 0 0.00%
33 岡山県 27 0 0 0 0 0.00%
34 広島県 24 1 0 0 0 0.00%
35 山口県 19 0 0 0 0 0.00%
36 徳島県 22 1 0 0 0 0.00%
37 香川県 18 0 0 0 0 0.00%
38 愛媛県 21 4 0 0 0 0.00%
39 高知県 31 1 0 0 0 0.00%
40 福岡県 60 2 0 0 0 0.00%
41 佐賀県 21 0 0 0 0 0.00%
42 長崎県 22 0 0 0 0 0.00%
43 熊本県 41 3 0 0 0 0.00%
44 大分県 19 2 0 0 0 0.00%
45 宮崎県 27 1 0 0 0 0.00%
46 鹿児島県 44 0 0 0 0 0.00%
47 沖縄県 32 0 0 0 0 0.00%
合計 1740 81 0 1 1 0.06%

前回調査からの動き

  • 2023年4月21日(金)時点の全国の新規陽性者数は10,133人でした[2]
  • 内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室から2023年4月27日(木)付けで「基本的対処方針に基づくイベントの開催制限、施設の使用制限、 業種別ガイドライン等の取組の廃止に当たっての留意事項について」[3]という通知が出されました。5月8日で基本的対処方針が廃止になるため、それに基づくイベントの開催制限、施設の使用制限、 業種別ガイドラインも廃止になります。
  • 日本図書館協会では、2023年4月28日(金)付けで「図書館における新型コロナウイルス感染症の基本的感染対策における今後の考え方について」を公表し、ガイドラインの廃止の周知と、今後の感染症対策の考え方を公表しています。
  • 2023年2月10日(金)付けで厚生労働省から「令和5年3月13日以降のマスク着用の考え方について」が公表されています。2023年3月13日(月)以降、マスクの着用は個人の判断に委ねるとしています。この通知を受け、図書館では感染症対策のお知らせにマスクは個人の判断でと追記する図書館が見受けられました。
  • 2020年2月28日から毎週継続して行われていた国公立大学図書館の動向調査は2023年3月25日(土)の調査で定期的な調査を終了しました。調査結果はcovid-19 surveyのページで見られます。

各図書館の状況・取り組み

感染症対策

  • 越谷市立図書館(埼玉県)では、2023年3月13日(月)付けの「サービスの一部利用制限について」のお知らせで、展示室・布絵本利用は休止を継続するとしています。
  • 志木市立図書館(埼玉県)では、「図書館(室)の対応について(サービスのご案内)」で2023年3月13日(月)以降の対応を公表しています。表形式で、どういう対応をするのかわかりやすく表示しています。
  • 新座市立図書館(埼玉県)では、2023年4月1日(土)付けの「おはなし会等の新型コロナウイルス感染症感染防止対策について」のお知らせで、おはなし会は時間を短くして開催するとしています。
  • 甲州市立図書館(山梨県)では2023年3月13日(月)付けで「感染拡大予防ガイドライン」を改定しました。
  • 瑞穂市図書館(岐阜県)では、DVDの視聴席数を半数にしています。中央図書館の個室閲覧室は利用不可としています。
  • 愛知県図書館では、愛知県警戒領域(2023年2月27(月)~5月7日(土))の期間、貸出延長回数を無制限にすること、開館時間中にもブックポストで返却が可能なことを案内しています。
  • 稲沢市図書館(愛知県)では、AVブースの利用を再開しました。おはなし室は引き続き中止としています。
  • 河合町立図書館(奈良県)では、2023年4月1日(土)付で、閲覧室(自習室)の利用は町内在住、通勤・通学をされている方に限りますとお知らせしています。
  • 橋本市立図書館(和歌山県)では、座席を半減させているため、「自習席番号カード」を配布して、カードをお持ちの方に限り、密を避けるため、8時50分~8時55分の5分間優先入館を行っています。
  • 岩出市立岩出図書館(和歌山県)では2023年3月13日(月)付の「サービスについて」のお知らせで滞在時間は3時間程度までで、長時間の滞在はお控えくださいと案内しています。
  • 岡山市立図書館(岡山県)では、新型コロナウイルス対応 視聴覚資料について、当面の間、貸出点数10点まで(通常は5点まで)を継続するとしています。
  • 総社市図書館(岡山県)では、「新型コロナウイルス感染症対策と当館のサービスについて (令和5年3月13日以降)」のお知らせで、座席の制限を解除するとしています。
  • 小豆島町立図書館(香川県)では、図書10冊まで貸出可能としています。また、感染症対策のため休止していた視聴覚コーナーの利用を再開しました。
  • 愛媛県立図書館では、愛媛が「感染警戒期~特別警戒期間~」であるとして、2023年3月14日(火)から感染症対策強化のお知らせをしています。座席数の削減と休憩スペースの利用中止を案内しています。
  • 今治市立図書館(愛媛県)では、2023年3月12日(日)付けで感染症対策のお知らせを更新しました。
  • 新居浜市立図書館(愛媛県)2023年3月20日(月)から感染警戒期のお知らせとして場面に応じた基本的な感染症対策を取るよう呼びかけています。
  • 大洲市立図書館(愛媛県)2023年4月1日(土)付で感染警戒期のお知らせをしています。おはなしの部屋は利用中止となっています。
  • 西条市立図書館(愛媛県)2023年3月13日(月)付で利用条件のお知らせをしています。交流サロンは当面の間利用禁止となっています。
  • 伊予市立図書館(愛媛県)2023年4月1日(土)付自治体ホームページで利用制限のお知らせをしています。3月13日からの「新型コロナウイルス感染拡大防止のための管理運営方針」が公表されています。
  • 別府市立図書館(大分県)では、2023年4月4日(火)から、貸出冊数を5冊から10冊に増やしました。また、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、短縮していた開館時間が通常通りの時間帯になりました。
  • 中津市立図書館(大分県)では、2013年3月13日(月)以降も引き続き“三つの密の回避”「人と人との距離の確保」「手洗い等の手指衛生」「換気」等の基本的な感染対策をお願いしますとしています。
  • 三浦造船佐伯図書館(大分県)では、「新型コロナウイルス感染防止に係る図書館利用のお願い」で「電子図書館サービス」を電話で申し込めるとしています。

イベントのハイブリッド開催

  • 高根沢町公民館図書室(栃木県)では「おはなし玉手箱」というイベントをオンラインと対面のハイブリッドで開催します。

非接触・非対面のサービス

  • 福島市立図書館(福島県)では、2023年4月12日(水)付けのお知らせで、スマートフォンに図書貸出券を表示して、図書の貸出に使える機能ができました。
  • つくば市立図書館(茨城県)では、つくば市スマートシティアプリ「つくスマ」を使ってスマホで利用カード表示ができるようになりました。
  • 玉村町立図書館(群馬県)では、2023年2月1日(水)にセルフ貸出機が導入されました。
  • 横須賀市立図書館(神奈川県)では2023年4月1日(土)からスマートフォンに図書館カードのバーコードを表示する、「スマート利用券」が使えるようになりました。
  • 茅ヶ崎市立図書館(神奈川県)では、JR茅ケ崎駅自由通路に、図書館で予約した資料を受け取れるロッカー「うけとりちゃんDX」(予約資料受取ロッカー)を設置しました。
  • 福岡市総合図書館(福岡県)では2023年3月29日(水)付けのおしらせで、デジタル貸出カードをはじめましたと案内しています。「お持ちのスマートフォン等を使って「ふくおかサポート」に登録し、マイナンバーカードによる本人確認を行った福岡市民の方は、「ふくおかサポート」のサービスのひとつ「図書館デジタル貸出カード」をご利用できます。」とのことです。登録手続きは来館不要で、プラスチックカードの交付はありません。
  • 長崎県立・大村市立一体型図書館(長崎県)では、新サービスとして「ミライon図書館アプリ」を開始しました。スマホアプリサービス「ミライon図書館アプリ」では、マイナンバーカードによる新規利用者登録(非来館で登録完了)や、アプリを利用カードとして利用可能(利用者番号バーコード表示)とのことです。
  • 雲仙市図書館(長崎県)では、2023年4月から図書館ホームページ(スマートフォン版)にログインすると、利用者カードのバーコードを表示できるサービスを始めました。
  • 佐々町立図書館(長崎県)では、2023年4月1日(土)からインターネットから資料を予約できるサービスを開始しました。
  • 宇佐市民図書館(大分県)では、2023年4月1日(土)より、宇佐市民図書館で資料貸出券とwebパスワードをお持ちの方は、貸出中ではない本も予約が可能になりました。

制限緩和

  • 様似町立図書館(北海道)では、2023年4月1日(土)から開館時間の短縮を解除しました。
  • 七戸町(青森県)では、5月8日以降図書館を含むすべての施設の利用制限を解除しますとお知らせしています。
  • 大石田町立図書館(山形県)では、2023年4月1日(土)から座席の利用制限を廃止しました。
  • 千代田町立山屋記念図書館(群馬県)では、「山屋記念図書館一部利用制限解除のお知らせ」で、2023年3月13日(金)から、学習室は利用可能、新聞・雑誌の閲覧は30分まで、本の貸出・返却、町内外の方の新規登録を可としています。マスクも個人の判断となりました。
  • 和光市図書館(埼玉県)では、2023年4月1日(土)からの図書館利用について座席札を不要としました。
  • 千葉県立図書館は2023年3月31日(金)付けで感染症対策のお知らせを更新しています。座席数の削減をやめたほか、館内での視聴覚資料の閲覧を再開しました。
  • 袖ヶ浦市立図書館(千葉県)では、「図書館の新型コロナウイルス感染拡大予防対策について」のお知らせを2023年3月14日(火)に更新しました。閲覧席の利用申込が不要になったほか、視聴ブースも利用回数の制限がなくなりました。
  • 金沢市図書館(石川県)2023年2月4日(土)学習席の利用方法変更のお知らせをしています。
  • 神戸町立図書館(岐阜県)では、2023年3月31日(金)から鉄道模型の運転を再開しました。
  • 岡崎市立中央図書館(愛知県)2023年3月16日(木)から図書館サービスの提供を見直しをしています。
  • 小牧市図書館(愛知県)2023年4月14日(金)から対面読書サービスの提供及び対面読書室の利用を再開しています。
  • 飛鳥村図書館(愛知県)2023年3月14日(火)付けで今後の緩和について発表しています。
  • 美浜町図書館(愛知県)2023年4月1日(土)から一部利用制限のお知らせをしています。
  • 四日市市立図書館(三重県)では、2023年3月29日(水)からスナックコーナーの利用を再開しました。
  • 桜井市立図書館(奈良県)は2023年3月22日(水)から利用制限を解除し、座席の制限がなくなりました。
  • 中間市民図書館(福岡県)では、「サービス内容のお知らせ」で2023年3月14日(火)からすべてのサービスを利用可としています。
  • 読谷村立図書館(沖縄県)では、2023年3月から館内の座席数を増やすなど利用制限を緩和しました。

オリジナルコンテンツ・オンラインコンテンツ

  • 根室市立図書館 (北海道)2023年4月8日(土)付けで図書館の利用案内動画を公開しています。

電子図書館・電子書籍サービス

  • 知立市図書館(愛知県)は2023年2月1日(水)知立市電子図書館を開設しました。
  • いなべ市図書館(三重県)2023年1月23日(月)から電子図書館が始まりました。
  • 舞鶴立図書館 (京都府)2023年3月10(金)から電子図書館の利用が開始しました。
  • 三好市図書館(徳島県)2023年4月10日(月)付で4月に開始した電子図書館の説明をしています。
  • 大野城市・粕屋町・志免町・新宮町(福岡県)は、2023年4月1日(土)「しあわせ電子図書館」の利用を開始しました。しあわせは、4(四)つのまちがあわせるという意味です。
    • 大野城市(大野城まどかぴあ図書館) [4] 
    • 粕屋町(粕屋町立図書館) [5]
    • 志免町(志免町立町民図書館) [6]
    • 新宮町(新宮町立図書館) [7]
  • 宮崎市立図書館(宮崎県)では、2023年4月13日(木)に宮崎市子ども電子図書館がオープンしました。

情報発信

  • 栃木県立図書館 2023年3月22日(水)新型コロナウイルス感染拡大防止のためのサービス休止状況を更新しました。
  • 南足柄市立図書館(神奈川県)では、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を使った事業について公表しています。
  • 逗子市立図書館(神奈川県)2023年4月3日(月)新型コロナウイルス関連情報『あまびえ通信』vol.20(最終号)を発行しました。

SNS

  • 御前崎市立図書館(静岡県)2023年4月1日(土)御前崎市公式LINEで図書館の情報を受け取ろうという呼びかけをしています。

WiFi

  • 裾野市立鈴木図書館(静岡県)は、2023年4月4日(火)鈴木図書館と東西公民館でWiFi が利用できるようになりました。
  • 八幡浜市立図書館(愛媛県)2023年3月28日(火)WiFiが利用できるようになりました。

saveMLAK報告会

  • 2023年6月25日(日)にオンラインで年次報告会[8]を開催します。

次回調査予定

次回の公共図書館調査は未定です。

調査データの公開