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saveMLAK:Event/20120701/鈴木寛(元文部科学省副大臣)からの激励メッセージ
鈴木寛(元文部科学省副大臣)からの激励メッセージ[編集]
みなさん、こんにちは。参議院議員の鈴木寛(すずきかん)です。 本日は被災地の社会教育・文化施設の救援・支援活動を行ってこられたsaveMLAK(セーブ・ムラック)の活動報告会2012が東京・大阪2会場で開催されますことに、まず心よりお祝い申し上げます。本来であれば会場にて直接ご挨拶したかったのですが、日程の都合で文章による激励のメッセージをお送りすることとなりました。何卒ご容赦下さい。
saveMLAKは昨年3月11日の東日本大震災が発生した直後に発足し、被災した図書館、博物館・美術館、文書館、そして公民館に関する情報を精力的に収集し、ウィキとグーグル・マップを使って誰でもウェブ上で被害情報が見られるようにされました。また、被災地の支援ニーズを的確に把握し、現地が本当に必要としている支援が届くように支援者と受援者を仲介し、時には自らも動いて社会教育・文化施設の復興に大きな役割を果たされました。
私もsaveMLAKのサイトやニュースレターを拝見しましたが、南三陸町の仮設図書館の開館、名取市のこども図書室の建設・開館、あるいは石巻市内の学校図書館の図書整理など、様々なプロジェクトに対する精力的な支援活動に感銘を受けました。
もとより、社会教育・文化施設の被害状況把握や被災した施設の復旧・復興は、まずは国や自治体が主体的に取り組むべきものであります。しかし、このたびの未曾有の大震災は、自治体の行政機能にも大きな損害をもたらしました。そのような状況の下で、saveMLAKのみなさんが専門分野や立場を超えて、文字通り有志の集まりとして、国や自治体という「官」で対応しきれない部分を補完してこられたことは、非常に大きな意義があると感じております。
私は以前より「新しい公共」の実現を唱え、その推進に尽力してきました。私たちが社会で生きていく上で遭遇する様々な課題に対して、これまでのように何でも官に助けてもらおうという「公助」でもなく、かと言って何でも自分で解決しなければならないとする「自助」でもなく、官民が共にそれぞれの役割を果たしながら連携協力する「共助」の精神をもって、公共的な財・サービスの提供を官だけでなく、市民、NPO、企業なども積極的に担っていこうという考え方です。
saveMLAKの活動は、正にこの「新しい公共」の実践に他ならないと考えます。
また、私は最近社会創発塾を立ち上げました。社会創発とは、日本を元気にし、世界から尊敬と注目を集め、全ての人が健康で文化的な生活をおくるために何が必要かを熟議し、活気と誇りに満ちた社会のプロデュースを推進し、それを担うために具体的なデザインと活動を実践するということです。
saveMLAKの活動は、社会創発という発想から見ても、その先駆的な取組に違いないと感じております。
本日の活動報告会が、saveMLAKに関わる全ての方々にとって実り多いものになることを祈念するとともに、みなさまの今後の活動が被災地における社会教育・文化施設の1日も早い復興、ひいては被災された全ての方々が安全、健康で文化的な生活を回復するための一助となることを大いに期待し、簡単ですが激励のメッセージとさせていただきます。
2012年7月1日
参議院議員・元文部科学副大臣 鈴木 寛