被災地や避難者に対する全国の図書館によるサービス

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被災地や避難者の方へ

被災地や避難者の方に対して、以下のサービスを提供している図書館があります。

  • 非在住・非在勤者・非通学者に対する利用者カードの発行
    • 避難先の図書館の本を借りることが可能になります。
  • 被災地への複写資料の送信や読み聞かせの配信
  • 被災地の地方新聞の閲覧サービス

下記にそのようなサービスを提供している図書館の情報をまとめましたのでご利用ください。

全国の図書館・図書館関係者へ(被災者向けサービス提供のお願い)

東日本大震災の被災者に対して、全国の図書館が行っているサービス提供の事例を紹介します。 被災地以外でも、多くの方が遠方に避難しておりますので、被災地であろうがなかろうが、図書館が被災者に対してできることはいろいろあります。ぜひ、あなたの図書館でも取り組んでみてください。


被災者・避難者に対するサービスを提供している図書館

サービスを提供している図書館マップ

地図を読み込み中...

※マップは現在準備中です(マップに記載されていない図書館があります)


避難者への利用者カード発行

一般に公共図書館は、その設置自治体の在住・在勤者に対して、資料の借出が可能となる利用者カードを発行しています。このため、一時的な滞在者や今回のような避難者は、サービス対象とならないケースが多いようです。しかし、すでに数多くの図書館で被災者へのカード発行が行われています。

北海道地方

札幌市立図書館
「今回の地震で札幌市に避難されている方々には、簡単な手続きで図書貸出券を発行いたしますので、お気軽にご利用ください。」

東北地方

会津若松市立会津図書館
  • 会津地域に避難されている方への貸出について(会津図書館館内掲示より:2011-04-17確認)
「この度の東日本大震災で、会津地域に避難されている方へも、館外貸出をいたします。登録申込書にご記入いただき、カウンターまで申し込みのうえ、ライブラリーカードの発行を受けてください。」

関東地方

栃木県立図書館
「県内に避難されている被災者の方は、簡単な手続きで資料の貸出など県民の方と同様のサービスを提供いたします。」
山梨県立図書館
「次の県にお住まいの方からは「山梨」に関係するものを含む全分野に関する調査依頼をお受けします。
該当地域は青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県です。それ以外の県の方からは通常通り山梨県関係のみ受け付けます。」
横浜市立図書館
「このリストに掲載された書籍は、すべて横浜市中央図書館または横浜市内各区の図書館から借りられます(2011年3月現在)。」
対象地域:青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県
受付期間:平成23年6月30日(木)まで。但し、施設点検日および中央図書館の図書特別整理期間を除きます。

中部地方

山中湖情報創造館(図書館)
調査相談内容を紙に書き、写メ等の画像で送っていただいてもOKです。
新潟県立図書館
「県外在住の被災者にも、県内在住・在勤者と同様に利用カードを発行します。」
燕市立図書館
「避難されている方々から、精神的・肉体的にリフレッシュしていただくため、3月21日から施設等の入館料、使用料の無料パスを発行します。」
長岡市立中央図書館
「長岡市全域の公共図書館で被災者への本の貸し出しを開始しました。平時は長岡市民登録が必要なのですが、市民登録がなくても被災者の方に本の貸し出しをします。」
愛知県図書館
「今回の被害で愛知県内に避難されている皆さまにも、本などの貸出しを行っています。」
名古屋市図書館
「今回、地震により愛知県内に避難されている方には、市立図書館共通の貸出券を発行します。」

近畿地方

エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)
「エル・ライブラリーの蔵書の貸出はサポート会員に限らせていただいていますが、今回の震災被害地の図書館に対しては、当館の蔵書の特別貸出措置をとります。
京都市図書館
「京都市図書館19館で利用できる「図書館カード」を発行いたします」
京田辺市中央図書館
「京田辺市立中央図書館では、今回の地震により被災された方や、一時避難されている方にも、本市の図書館をご利用いただけるよう、貸出券の発行を行っています。」
大阪府立図書館
「大阪府をはじめ、近隣の府県に避難されている皆様には、臨時的措置として、以下のとおり利用者登録を行い、資料の館外貸出を行います。」
大阪市立図書館
吹田市立図書館
高槻市立図書館
「東北地方太平洋沖地震により被災し、高槻市に一時的に避難していて、高槻市立図書館資料の貸出を希望する方に、貸出を行います。」
対象地域:北海道、東北(青森・岩手・宮城・山形・福島)地方、関東(茨城・栃木・群馬・千葉・東京・神奈川)地方 など
豊中市立図書館
「下記の対象地域の住民の中で、東北地方太平洋沖地震により被災し、豊中市に一時的に避難・在住されていて、本市の公共図書館資料の貸出を希望する人。」
当面対象とする地域:青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県
箕面市立図書館
「被災され、現在箕面市にお住まいのかたは、各図書館の窓口でその旨をお申し出いただくことで、貸出券の発行ができます。」
豊能町立図書館
「次の地域の住民の中で、東北地方太平洋沖地震により被災し、豊能町に一時的に避難・在住されていて、当館資料の貸し出しを希望する人を対象に利用登録を行い、館外貸し出しを実施します。」
当面対象とする地域:青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県
枚方市立図書館
「被災され、枚方市内に一時避難されている方への貸出サービスを行います。」
堺市立図書館
「東日本大震災被災の方で堺市内に避難されている方について、貸出カードを交付しています。]
兵庫県立図書館
「兵庫県立図書館では被災等により兵庫県内に転居された方々にも貸出しサービスなどをご利用いただけるよう、兵庫県立図書館利用カードを発行しております。」
神戸市立図書館
「東日本大震災、福島原子力発電所事故で被災され、神戸市内に避難されている方。神戸市が提供する応急仮設住宅(市営住宅)などのほか、親戚や知人宅にいらっしゃる方も登録できます。」
三重県立図書館
「三重県立図書館では、以前から居住地による利用制限はなく、どなたでも本、雑誌などを借りていただくことができますが、このたびの災害で被災された皆様には、貸出に必要となる『資料貸出券』を簡単な手続きで発行いたします。ご遠慮なくご相談ください。」
津市図書館
「今回の地震により津市内に避難されている方にも、津市図書館を利用いただけます。お近くの図書館にご来館いただき、登録手続きを行ってください。この際、ご本人の確認できるもの、現住所の確認できるもの等をご用意ください。」


中国地方

岡山県立図書館
「当面の間、このたびの震災で被災され、岡山県内に避難されている方々に利用者カードを発行いたします。カードの発行を希望される方は総合カウンター(電話:086-224-1288)にご相談ください。」



被災地の方を対象にしたレファレンスサービス

関東地方

東京都立中央図書館
平成23年4月30日(土)平成23年5月31日(火)まで 「都立中央図書館では青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県の各県にお住まいの方(個人・団体を問いません)からのご質問は、上記に関わらずお受けいたします。 ※それ以降の扱いについては、状況により判断いたします。※資料の複製物が必要な場合は御相談ください。」(Eメール レファレンス受付「お知らせ(平成23年4月20日」より[1])

中部地方

山梨県立図書館
「次の県にお住まいの方からは「山梨」に関係するものを含む全分野に関する調査依頼をお受けします。」[2]
該当地域:青森県・岩手県・宮城県・福島県・茨城県・千葉県
※上記以外の県の方からは通常通り山梨県関係のみ受け付けます。

近畿地方

兵庫県立図書館
「被災県の方からのメールレファレンスを受付、また被災県の方に必要な記事を当分の間PDFで無料で送信(申込は上記のレファレンスフォームより)」
大阪府立図書館
「次の県にお住まいの方からも「全分野」のご質問をお受けいたします。」[3]
対象地域:青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県
受付期間:当分の間、継続いたします(平成23年4月28日)

中国地方

岡山県立図書館
「被災地域からのレファレンス(調査・相談)のご依頼にできる限り対応いたします。(対応する調査・相談の内容は震災に関連することに限りません。)」
「電話でのお問い合わせにも対応いたします。総合カウンター(電話:086-224-1288)にご相談ください。」[4]

被災地への複写資料の送信や読み聞かせの配信について

日本図書館協会と権利者団体との話し合いにより、被災地域に対する公衆送信権が一時的に制限されることになりました。これにより、以下のようなことが行えるようになります。
  • 被災地の図書館に対する複写資料のファックスやメールでの送信
  • 被災地に対する読み聞かせ・お話会の配信
(3月26日追記)



チャリティーイベント

大阪市立図書館



避難所への支援

福島県立図書館
「避難所支援サービス →避難所のある自治体に図書を貸出」
東北大学附属図書館
「避難所へ本を」プロジェクト始動。第1弾は亘理郡山元町へ約300冊の書籍を提供。
群馬県立図書館
「群馬県立図書館では、避難者の方々のために、地元公民館図書室に対して、除籍図書の無償譲渡を行っています。」(開始日不明)



被災県の地方新聞の提供

図書館での地方新聞の購読・提供

被災県の地方新聞を新たに講読し、避難被災者に提供する動きが広まりつつあります。東北地方のブロック紙である「河北新報」等は、以前から講読していた図書館もあるようです。
(例:【都立中央図書館】『河北新報』(宮城県)、『福島民報』(福島県)等の地方新聞がご覧いただけます。(東京都立図書館:2011-03-25))
震災1カ月の記録(紙面PDF) (3月11日付号外を含め、震災発生後1カ月間の河北新報紙面の一部をご紹介しています。)

各地の図書館関係者や図書館利用者へのお願い

  • 図書館にお勤めの方 - 勤務先の図書館で上記の新聞購読を進めませんか。図書館の設置自治体の関係部署と連絡をとりあい、まずどこから避難者がお越しなのかを確認するとよいかと思います。もちろん、避難者の有無に関わらず、上記の新聞は支援者にとっても参考になるものですから、購読・提供に動いてもよいでしょう。
  • 図書館をご利用の方 - 在住在勤の自治体の公共図書館等に上記の新聞の購読・提供を依頼・提案しましょう。

提供実施館(主に新規に開始した館)

宮古島市立平良図書館
草津町立図書館
福島県南相馬市からの避難住民を受け入れており、福島民友、福島民報を購読・提供。JLAメールマガジン」547(日本図書館協会、2011-03-30)
鳥取県立図書館
「鳥取県に避難された被災者の方がふるさとの情報を得る手段を支援するため、県立図書館では岩手県、宮城県、福島県の地方紙を購入し、 いつでも避難者の方に見ていただけるよう館内に設置しました。」(2011-04-13)

震災関連資料の検索・閲覧

詳細は「全国の図書館での震災関係情報の提供事例」にて紹介

参考:全国の図書館が被災された皆様にできること

図書館海援隊提供。
図書館海援隊公共図書館員のタマシイ塾 提供。

説明は以下の通り。※一部編集 by 岡本真

図書館海援隊は、平成22年1月、貧困・困窮者に必要な支援・情報を提供することを目的として有志の公立図書館により結成されました。
現在では、ビジネス、医療・健康、福祉、法務等の分野を加え、更なる支援・情報の提供に努めています。
この度の東北地方太平洋沖地震に関しても、全国の図書館が被災された皆様に何ができるのかをいち早く検討し、その結果をサービスモデル図「全国の図書館が被災された皆様にできること」にまとめsavelibraryで公開しました。
このチャート図は「プロジェクトまちごと」(Educational Future Center)が想定しているような、震災後、被災された皆様が他自治体に一時移動して生活し、その後帰郷し復興にあたるケースにあわせて作成しています。
続けて“公共図書館員のタマシイ塾”有志の方々と共に「全国の図書館が被災された皆様にできること」(被災地に留まる方向け)も作成しました。